普段なら臆する僕が今回ばかりは頑張った。できる限り彼女に話しかけるようにした。話しかける話題を作った。話しかけても不自然じゃない用事も作った。時には仕事のアドバイスを。でも決して上から目線にはならないように細心の注意を払って。
 
 努力の甲斐があって、今では時々、一緒に飲みに行くようにもなった。また一緒に飲みに行きましようよ。彼女の方からそう言ってくれるようにまでになっていた。
 
 珍しく手応えを感じていた。今はいつ告白しようかとタイミングを虎視眈々と狙っている。