「あー、BGMはなにがいいかなー。あ、FMかけるかぁ!」

 ことさら大きな声でしゃべる奏汰の横顔が焦っていて、柚香はクスクスと笑う。そんなふたりを見て、獅狛はゆったりと目を細めた。