久しぶりに実家でのんびり過ごした。

妊娠したことを両親に話したと公にも伝えた。
父さんが厳しい人だと知っている公は、とっても心配してくれたけれど、「俺が挨拶に行こうか」とは言わなかった。
と言うか、言わせなかった。

「大丈夫か?」
「どうしたいんだ?」
何度も聞かれたけれど、「大丈夫、自分で解決するから」と言い張ってしまった。

本当にこんな時までかわいくない私に、我ながら呆れてしまう。

あーぁ、もう。


翌日、私は久しぶりに散歩に出た。
ここは私の生まれ育ったふるさと。
緑が豊かで、過ごしやすい土地。
途中、知り合いのおばちゃんに会ったり、同級生と出くわしたり、いつもより笑顔でいる自分に気づいた。

父さんや母さんに甘えて、ここで子育てするのも悪くないな。
子供にとってはそれが幸せなのかもしれない。