捻挫は、すでに完治している。
急いでタクシーに乗り込み先生宅に向かっていると
スマホから電話がかかってきた。
見てみると知らない番号だった。
「誰かしら?」
恐る恐る電話に出てみる。
『やぁ、元気?俺……神野飛鳥だけど』
するとまさかの神野飛鳥から電話がかかってきた。
何で私の番号を知っているの?
また、こんなかけてほしくない時に……。
『携帯番号。名刺に書いてあったから
連絡したんだ。今いいかな?』
確かに名刺に電話番号が書いてある。
あくまでも仕事用だが……。
この人には、出来るだけ関わりたくない。
「仕事があるので……」
『あぁ、そうなんだ?今、会社?
俺さ……君の会社に向かっているんだよね』
「えっ!?」
早めに話を切り上げようとするが、まさか
神野飛鳥が私の働いているクローバー社に
向かっていると言ってきた。
「何で、また!?」
『君に会いたくて。どうせ電話したところで
会ってくれないと思ってさ。なら会社で
待ち伏せして直接会った方が早いと思ったんだよね』
この人、何を考えているのだろうか!?
会社の辺には、すでに何人かの報道陣が居る。
そんなところを見られたら間違いなく
また変な誤解をされてしまうじゃないのよ!!