「ハァッ……やっと逃げ切れた。
あんたも悪いね。俺に付き合って……えっ?
おい、大丈夫か!?」

何処からか声が聞こえてきた。
弱いのに無理してお酒をたくさん飲んだのと
強引に手で押し付けられ息が出来なかったため
意識が朦朧としていた。

おかしい……目の前がクラクラする。
その瞬間私は、意識を手放してしまった。
次に目を覚ますとベッドの上で眠っていた。

あれ……?ここは、何処かしら?
起き上がるり辺りを見渡した。どうやらここは、
パーティー会場をやったホテルのスイートルームだった。

どうして私は、こんなところに居るのだろう?
それにどういうこと!?
私は、驚きと状況が分からずにオロオロしていると

「あ、やっと起きた?」

そう言いながら出てきたのは、神野飛鳥だった。
しかもバスローブ姿だ。
私は、それを見てさらに衝撃を受けた。

「キャアッ!!な、何で神野飛鳥が!?
えっ……嘘っ……本物!?」

頭の中が大パニックになった。
な、何で神野飛鳥が目の前に居るの?
するとクスッと微笑む神野飛鳥だった。

「どうやら俺のことを知っているようだね?
まぁ、当たり前か。俺……有名人だしね」

「あ、あの……これは、一体?」

「フフッ……驚かしてごめんね。
俺、今報道陣から逃げてるんだよ。
この前、人気女優とスキャンダルをやっちゃってさ。
どうやら避難していたこのホテルに情報が回っちゃって」

人気女優とスキャンダル……あっ!!
そういえば朝の芸能ニュースで言っていたわ。
その女優も知っている。今旬の美人女優だった。
いや。しかしだからと言って何故私がここに?

「あの……だからって
何で私がここに居るのでしょう?」

「君のは、たまたまだよ。丁度逃げている最中で
ぶつかっちゃって騒がれたら困るから
押さえつけていたら君が勝手に気絶しちゃったんだよ。
覚えてない?」

あっ!?そうだわ。私が……勝手に。