「マジかよ!?ありがとな~睦月。
もうチューしてやる」
そう言うと睦月君をギュッと抱き締めて
頬にキスしようとする。睦月君は、無表情だが
ウザイと言いながら必死で嫌がっていた。
それを見てクスクス笑ってしまった。
仲がいいなぁ~何やかんやと言いながらも
そんな風に思っていたら
「あ、そうだ。忘れる所だった。
これさ~貰い物で悪いんだけど迷惑をかけたお礼に」
浜野さんは、思い出したかのようにポケットから
何かを取り出した。そして差し出してきたのは、
テーマパークのチケットだった。
あ、ここって……!?
「あ、ここってペンギンランドではないですか!?」
ペンギンランドとは、今話題のテーマパークだ。
巨大なプールもあるし、遊園地にペンギンの水族館。
とにかく色々な物がある。
凄い……私も行ってみたいと思っていたのよね。
「お、さすが女性なだけあって知ってるね。
知り合いの人に貰ったのは、いいけど
俺仕事になっちゃってさ。
無料招待券だから3人で行っておいでよ?」
「うわぁ~ありがとうございます。
嬉しい…行ってみたいと思ってたんですよ!
良かったね?睦月君」
睦月君にそう言うがあまり反応を示さない。
あれ?行きたくないのかな?
すると先生がめんどくさそうにため息を吐いてきた。
「仕事もあるし、なんでわざわざ人混みの多い所に
行かないとならねぇーんだよ!?
めんどくせー。行くなら小野木と睦月の2人だけで
行って来い」
えぇっ?先生……行かないのですか!?
せっかくなら先生も入れて3人で行きたい。
こんな所に一緒で行けたらデートみたいで
素敵なのにな。
「何だよ?せっかくの無料招待券だぞ?
それに近くにあるペンギン・ロイヤルホテルにある
レストランの料理がすげぇー旨いと評判だぜ。
デザートもケーキやパフェとかが最高らしいぜ」
「そんなのどうでも……」
先生が、そう言おうとすると睦月君が
服を引っ張ってきた。見てみるとさっきと明らかに違い
目がキラキラしていた。