「いや、間違っていないから謝らなくてもいいぞ。
コイツは、高校時代から無駄に頭が良かったが
こんなお調子者の性格だったから」

「ちょっ!!そこは、否定するか!?
フォローぐらいしてよ。酷いなぁ~藤崎」

浜野さんは、ムスッと頬を膨らました。
何だか2人のやりとりは、心が和む。
いいコンビだと言ったら先生……怒るかしら?
思わずクスクスと笑ってしまった。

「なぁなぁ、それよりさ~新しい編集者が
こんな可愛い女の子だとは、驚きなんだけど?
クローバー社だと河合さんは、どうしたんだ?」

浜野さんが不思議そうに言ってきた。
か、可愛いだなんて…恥ずかしい。
褒められて思わず照れしまう。

「河合さんは、違う部署に異動になりました。
なので、私も今年から蓮見先生のお世話になります。
小野木涼花と言います。
改めてよろしくお願いします」

「こちらこそ。俺は、藤崎の同級生兼親友の
浜野大輔です。それは、また意外だったな。へぇ~」

浜野さんは、ニヤニヤと笑いながら言っていた。
このニヤニヤは、何だろうか?
ちょっと引き気味になっていると睦月君が
「大輔お兄ちゃん…気持ち悪い」と発言した。
む、睦月君!?

「あ、こら。お兄さんにも向かって
気持ち悪いってなんだ?睦月。こっちに来い」

そう言って睦月君を抱き上げるとじゃれあう浜野さん。
若干嫌がっているけど……。
浜野さんは、明るくて人懐っこい人だな。

「こら。嫌がってるだろーが!!それより
用が済んだらさっさと帰れ。仕事の邪魔だ!」

「そんなこと言わずにさ。
なぁ?しばらく泊まらしてくれないか?」

浜野さんは、とんでもない事を言い出した。
えぇっ……!?
しばらく泊まりたいってどういうことなの!?

「断る。何でお前をしばらく泊まらせないとならねぇーんだ!?
お前…女が居るだろ。
そいつに泊まらせてもらえばいいだろーが?」