「やっと…もう少しか。睦月起きろ。
パンケーキを食べるんだろう?」

「パン…ケーキ…」

何とか強引に起こそうとする。
パンケーキの名前を聞いて眠いながらも
目を覚す睦月君。あ、起きた。
寝ぼけている姿も可愛い。すると私達の出番になった。
席に案内され4人席に座った。

私と先生は、真正面に座ると睦月君は、
先生の横に座った。メニュー表を取り見てみると
いろんな種類のパンケーキが載っていた。

「たくさん種類があるんですね。
どれも美味しそう」

トロピカルフルーツや苺&生クリームなどなど
私は、どれにしようかしら?

「睦月は、何にするんだ?」

先生が尋ねるとチラシに載っていた
パンケーキを見せてきた。私は、結局悩みながら
苺&生クリームとコーヒー。
睦月君は、トロピカルフルーツ&生クリームと
オレンジジュース。
そして先生は、コーヒーだけを頼んだ。
しばらくして店員さんが持って来てくれた。
私の頼んだのには、苺もたくさん乗せられ
生クリームなんてソフトクリームのような量だ。

「ゲッ……見ているだけでも胸くそ悪くなりそうだ」

あまりの量に先生は、うんざりしたような表情する。
まぁ、確かに甘いの苦手な人には、衝撃的かもしれない。
すると睦月君は、早く食べたいのか
自分のパンケーキに手を伸ばした。
だがひょいと先生は、その皿を取り上げた。あっ!?

「待っていろ。今切ってやるから」

そう言うと先生は、パンケーキを乗せた
皿を自分の所に置き直した。
そして、メイプルシロップの入った小さな瓶を持った。

「こんな甘ったるいのにさらに
メイプルシロップって…胸くそ悪りぃ」

先生は、ブツブツと言いながら
メイプルシロップをかけた。
そして睦月君に食べやすいように
フォークとナイフを使い切ってあげていた。
優しいな。切り終わると睦月君の前に置いた。
フォークを持たせてもらい
もぐもぐと食べ始める睦月君だった。