先輩のアドバイスは心に響いた。私が編集者として
蓮見先生を陰ながら支えなくちゃあ……。
せめてベストな方法で
そう思ったら少しやる気が出てきた。
私は、午後からまた先生の自宅マンションに行く事にした。
差し入れように有名店のシュークリームを持ってきた。
マンションに着くとインターホンを押して
開けてもらいエレベーターに乗り込み先生の部屋まで
行くが会うなり微妙な表情をされた。
な、何で……!?
「お前…性懲りも無くまた来たのかよ?
お前んとこの作品は、まだだし昨日の続きなら
話す事は、無いから帰れ」
呆れたように冷たい対応をされた。
まだ説得すらしていない状態から拒否られた。
ショックだ……だが負けない。
「いえ、昨日のお詫びをしたくて
事情も知らずに申し訳ありませんでした」
深々と頭を下げた。そうすると眉を寄せながら
「お前……河合さんから何か聞いたな?」と
言われてしまう。ギクッ!!
「い、いえ、日頃の自分のや、やり方に
反省をしたからです。はい」
「お前……嘘つくの下手だな」
呆れたようにため息を吐かれた。ガーン!!
なおさらショックを受けた。
そうするともう一度ため息を吐かれた。
「まぁ、いい。睦月は、お前に
懐いたようだしな。それより支度しろ。
睦月を迎えに行くから」
先生がそう言ってきた。
どうやら許してくれたようだ。
若干呆れられたような気もするが……。
「それなら私に任せて下さい。
先生の手を煩わす必要はありません。
先生は、どうぞ小説の方を書いてて下さい」
これぐらいなら私1人でもやれる。
「しかしだな……」