「丁度いい。お前にやる」
えっ……?
見ると小さな箱のプレゼントだった。これを……私に?
思わないプレゼントに私は、驚いてしまった。
「あの……私が貰ってもいいのですか?」
「当たり前だろ。いらないなら返せ」
「い、いえ。ありがとうございます。
開けてもいいですか?」
まさか、先生からクリスマスプレゼントをくれるなんて
夢にも思わなかった。嬉しい……。
「……あぁ……」と先生から許可が出たので
さっそくラッピングを開けてみた。すると……。
これって……!?
そこに入っていたのは、指輪だった。
シルバーの指輪なのだが、真ん中に小さな宝石がついている。
先生が私に指輪をプレゼントしてくれた。
こんな……豪華ものを!?どうして?
「一応、婚約指輪ってヤツだ。
また変な虫が湧いて出たら困るし……それに
お前……今日誕生日だしな」
先生は、少し照れたように目線を逸らしながら
そう言ってきた。えっ!?
誕生日……先生知っていたの!?
し、しかも婚約指輪だなんて……。
「先生……私の誕生日知っていたのですか?
いつ?何処で?」
「……秘密だ。そんな事よりはめてみろ。
サイズまで分からなかったからな」
先生は、ブツブツと目線を逸らしながら言ってきた。
私は、返事をすると慌ててその指輪をはめてみた。
あ、サイズがピッタリだわ!!
凄く……綺麗。
感動のあまり涙が溢れてきた。
嬉しい……まさかのサプライズプレゼントに
感動してしまった。誕生まで覚えていてくれたし。
「これぐらいで泣く奴があるか?しようがない奴だな。
お前は……まったく」
先生は、呆れながらもクスッと微笑んでくれた。
するとチュッとあの時みたいにおでこにキスをしてくれた。
身体中が熱くなってくる。先生……。
うっとりと見つめていると自然とお互い顔が
近付いていく。だが、何だか視線を感じる。
チラッと見ると睦月君がジッと白雪を抱っこしたまま
見ていた。ハッとする。