「いいえ…まだ。先生も?」
「あぁ、あちらこちらを探したんだが…居ない。
ったく、小さいくせに何処に行きやがったんだ?」
先生は、頭をかきながら言った。白雪……。
お願い……居たら返事して。
「あの雨が降ってきたので睦月君を連れて
部屋に戻っていて下さい。
私は、もう少し探したら戻りますから」
「なら、お前が入っていろ。俺が探すから」
「いえ、私が飼うと言った以上は私の責任です。
最後までやらして下さい」
心配してくれる先生だったがそういう訳にはいかない。
私が責任持つから飼いたいとお願いしたのだから
中途半端のまま終わらせる訳にはいかない。
白雪や睦月君のためにも
「……分かった。しかし雨が降ってくる。
5分以上探しても居ないのならすぐに帰って来い」
「はい。ありがとうございます」
先生から許可をもらった。
そしてもう少し探してみることにした。
もしかして……もう少し離れた所に居るかも
私は、急いでそこまで行ってみる。
「しらゆーき?白雪~何処に居るの~!?」
大きな声で白雪の名前を呼んだ。
雨も降ってきた。お願い……返事して。
すると小さな鳴き声が聞こえてきた。
見ると反対方向の道で白雪の姿を見つけた。
あ、居た!?
「白雪!?」
白雪の名前を呼ぶと白雪も私に気づいてくれた。
「ニャー」と鳴くとこちらに来ようとする。
白雪……危ない!?