「な、何だと!?このクソガキが…」
「人の息子をクソガキとか言ってるんじゃねーよ!」
先生が止めるように言い返してきた。先生!?
すると睨み付けるように茉莉華ちゃんのパパに
近寄って行く。私は、オロオロしながら
その後ろ姿を見守っていた。
「あ、あなたは……!?」
「藤崎睦月の父親だ。随分と言ってくれるじゃねぇーか?
俺の事から家庭の躾とかさ」
「な、何を言っているんだ……?」
睨み付けられ少しビビりながらも
とぼけるような発言をする茉莉華ちゃんのパパ。
ずるい……あんなに偉そうだったのに。
私は、その態度に腹を立てた。しかし先生は、
「人の躾にとやかく言うつもりはないが、その代わり
他人のお前にウチでの躾を口出してもらいたくない。
大体……お前どこの大学出身だ?」
「……K大だが…」
K大!?K大といえば全国でも
3トップを争う名門大学だ。
さすがお医者様だけあって頭がいいんだ。
でも、そんな事を聞いて先生どうする気なのだろうか?
むしろ悪い状況になるのでは?
心配していると先生は、平然な表情をしていた。
「あぁK大か。なら大輔と同じ大学だな」
「だからと言って何だ?
こんなの聞いた所で何だって言うんだ」
眉を寄せ不機嫌そうに言う茉莉華ちゃんのパパ。
しかも浜野さんと同じ大学だったとは……。
私は、どちらも驚いてしまった。
「いや、それだけ偉そうな態度をしているから
何処の大学か聞いてみたくなっただけだ。
まぁそういう俺は、S大出身だけどな」