それに腹を立てた拓馬君と言い争いになったとか
それは、また……凄い内容だわ。
低俗って言葉よく知っていたわよね?
これも父親の影響かしら?
考え込んでいたら拓馬君の怒鳴り声か聞こえてきた。
「はぁっ?何で俺が悪くねぇーのに
謝らないとならねぇーんだよ!?」
「拓馬。理由は、ともかく茉莉華ちゃんに
酷い事を言って泣かしたのは、事実なんだから
ちゃんと謝りなさい」
拓馬君のママは、厳しく注意する。
「だからアイツが先に睦月に酷い事を
言ったからだし。それに性格ブスだから
性格ブスと言って何が悪い!?」
「拓馬!!」
「うぇ~ん。また言った~」
「うぜー女は、泣けば何でも許してくれると思うなよ!?」
少し半べそになりながら拓馬君は言い返した。
余計に茉莉華ちゃんを泣かしてしまった。
拓馬君のママは、さらに必死に頭を下げて謝罪する。
私は、それを見て唖然としていた。
これは、かなり凄い光景だった。
もともと睦月君と茉莉華ちゃんから起きた
出来事だったのに。いつの間にか
大変な事になってしまった。
どうしよう……私も謝りに行った方がいいのだろうか?
あ、でも……私部外者だし出て行ったら変かしら?
オロオロしながら悩んでいたら睦月君が
拓馬君達の所に向かって行ってしまう。
「睦月君!?」
慌てて止めようとするがすでに遅かった。
睦月君は、拓馬君と茉莉華ちゃんのそばまで行く。
すると茉莉華ちゃんの方を向くと頭を下げてきた。
「……ごめんなさい」
睦月君が自ら頭を下げて謝罪した。えっ!?
私や拓馬君のママは驚いた。
茉莉華ちゃんのママも困惑した表情をしていた。