私は、深々と頭を下げた。
先生が私の代わりに連絡してもらうなんて
いいのだろうか?
編集長もさぞかし驚いた事だろう。
驚いた編集長が目に浮かぶようだ。
前を向くと先生は、すでに居なかった。
あれ?と見るとキッチンで冷蔵庫を開けていた。
「昼飯は、チャーハンでいいか?」
「は、はい。」
申し訳ないと思いつつ返事した。
先生は、気にする事なく手早く
チャーハンとワンタンスープを作ってくれた。
出来上がったチャーハンを食べるとご飯がパラパラで
とても美味しかった。
「あの…凄く美味しいです」
「そうか」
先生は、それだけ返事をすると黙って食べ始めた。
き、気まずい…。
よく考えたら私と先生の2人きりじゃない!?
睦月君は、今頃幼稚園でお弁当を食べているはずだ。
どうしよう…何を話したらいいの?
私は、オロオロしていると
「そういえば、衣装悪かったな。
睦月に見せたら喜んでいたぞ!」
先生がそう言ってきた。えっ?睦月君が!?
どんな風に喜んでくれたのだろうか?
気に入ってくれたと分かりホッと胸を撫で下ろした。
喜ぶ姿を見て見たかったわ。
「そうなんですか?
良かった。気に入ってくれたんだ」
「あぁよほど嬉しかったのか、アイツ
それを着て幼稚園に行こうとしやがった。
慌てて止めたが……」
思い出したのか先生は、ため息を吐いた。
あの衣装を着て幼稚園に行こうとした!?
それは……また。
着ていこうとする睦月君を想像してしまう。
か、可愛いけど……ちょっと可笑しいかも