慌ててベッドから出る。
ど、どうしよう。編集長に怒られちゃう。
早く電話もしなくちゃあ!!
ドアを開けると丁度先生も部屋から出てきた。

「お、やっと起きたか?」

「あの、すみませんでした。
こんな時間まで寝てしまいまして」

必死に頭を下げる。怒られちゃう。
すると呆れたようにため息を吐かれた。

「まったく。一生懸命とは、言ったが
夜更かししろとは、言ってねぇーぞ!?
部屋まで運ぶ俺の身にもなれよ」

そう言いながらデコピンされた。
うっ……痛い。
私は、おでこを擦りながら謝った。

「す、すみません……」

うん?という事は、先生が私を運んでくれたの?
えぇっ!?そういう意味ならお姫様抱っこされたの?
嘘っ……やだ恥ずかしい。
運ばれた状態を想像したら余計に恥ずかしくなった。

「まぁいいが。それより今から昼飯にするから
お前も食え」

「あの気持ちは、嬉しいのですが…仕事の方が」

お昼を食べている場合ではない。遅刻しちゃうよ。
腕時計を見るとさらに過ぎていた。
あぁ……もうこんな時間だわ!?
焦る私に先生は、呆れたようにため息を入ってきた。

「その心配いらない。用事を言いつけたから
今日は、会社に行けないと連絡しておいた」

先生は、そう言ってくれた。
えっ?先生が連絡を……?

「そうなのですか?ありがとうございます」