「も、もちろん。
私も睦月君のこと好きよ」
これは、嘘ではない。私も睦月君のことが好きだ。
とてもいい子で可愛いくて
自分の息子だったら良かったのにとか考えしまう。
「じゃあ……僕とお姉ちゃん両思いだね。
なら、あのお兄ちゃんは……好き?」
今度は、神野飛鳥に対して指を指してきた。
えっ……?
その人は、違う……。
「か、彼は……違うわ」
確かにイケメンで素敵な男性かもしれない。
でも、私の好きな人ではない。これからも
すると睦月君は、今度は先生の方を向いた。
「パパ。パパは、お姉ちゃんのこと……好き?」
今度は、先生に対してとんでもないことを言ってきた。
ちょっと……睦月君!?いくらなんでも……。
慌てて先生の方を見る。
急に話をふられたので先生も困惑していた。
「何を言い出すんだ……?睦月」
「僕……お姉ちゃんの気持ち知っているよ。
だからパパに聞くの。
パパは、お姉ちゃんのこと……好き?」
また、同じことを聞いてきた。
私は、ドキドキしながら先生を見つめた。
先生の気持ちを知りたい……。
心臓がドキドキとさらに大きく高鳴った。
「俺は……小野木のことは、何とも思っていない。
俺の好きな女は、亡くなった妻だけだ!」
そう言い切った先生。そんな……。
ガックリと落ち込んでしまう。
気持ちは、すでに分かっていたけど少しでも
期待をしてしまう自分が居て……余計に辛い。
「……パパの……意気地なし」
睦月君がボソッと呟いた。えっ……?
すると睦月君は、私の方を向いた。