「あ、でも今は、JRの方が賑やかだし
イオンや本巣とかにモレラなど
大きなショッピングセンターがたくさん出来てから
若者も増えてきている。
いつか行ってみるといいよ!」
「は、はい。ありがとうございます」
優しいお爺さんに色々と教えてもらい別れた。
そうなんだ……大きなショッピングセンターがあるなら
私もぜひ行ってみたいと思った。
それから、また歩き出したら大通りのところまで出てきた。
えっと……どっちに行こうかな?
とりあえず右に行こうとした。
すると誤って人にぶつかってしまった。
「キャアッ!!」
必死に踏ん張ろうとしたがそのまま
前に倒れてしまった。
勢いよく手とひじをついてしまった。
「あ、ごめん。大丈夫?」
「あ、いえ。こちらこそ……すみません」
恥ずかしい。人前で転ぶなんて……。
慌てて立ち上がろうとした。しかしズキッと痛んだ。
見てみるとひじが転んだ時に擦りむいてしまった。
血がじわりと出てきて痛い……。
情けない。せっかく勇気を出して外に出たのに
派手に転ぶだなんて……。
周りもアホだと思っているかもしれない。
そう思うと顔を上げるのが怖かった。
うぅっ……帰りたい。
泣くのを必死に我慢しているその時だった。
「おい。転んだのか?
大丈夫か?お前……」
後ろから1人の若い男性の声がした。
えっ……?
私は、驚いて振り返った。するとさらに驚いた。
黒の短髪でキリとした一重だが大きな目で
可愛らしい男の子だった。
学生服を着ていたが車椅子だった。
小柄で年齢は、中学生ぐらいだろうか?