「もしかして菜乃が新しくできたクラスの友達?」
「うん。綾ちゃんと梨香ちゃんって言うの。
いらっしゃい。2人共」
翔馬君が聞いてくるので私は、紹介をしながら
2人を接客する。だが綾ちゃんも梨香ちゃんも
クッキーを選びながらニヤニヤと笑っていた。
どうしたのかな?と思ったら……。
「この人でしょ?翔馬君で菜乃ちゃんの自慢の彼氏。
なるほどねぇ~確かにお似合いかも。
菜乃ちゃんったらいつも、翔馬君がって言うんですよ」
「そうそう。ラブラブで羨ましいなぁ~って」
「ちょっと2人共。何を言い出すのよ!?」
綾ちゃんも梨香ちゃんも私をからかってきた。
馬鹿にしている訳ではなく親しみを込めてのからかいだ。
私は、慌てて止めるとクスクスと笑いながら
学校のことを話そうとしてくる。
「で、どんな話なの?俺のことって……」
「それがねぇ……」
翔馬君まで乗り気で聞いて来ようとするし
ちょっと……と恥ずかしくなっていると
遠くから見慣れた人が歩いてきた。
あ、涼太君とお兄さんだ。
お兄さんが涼太君の車椅子を押してこちらに向かってきた。
「おや?随分とお揃いだな?」
「あー小林先生!!」
「こんにちは。ショコラの様子を見に来て
大変そうならお手伝いでも思ったんだが何だか
楽しそうだね?」
賑やかに話している私達を見て涼太君のお兄さんは、
クスクスと笑っていた。
涼太君は、翔馬君と話をしている。
どうやら手伝いに来てくれたようだ。大変助かる。
するとさらに意外なお客さんが来た。
それは、村瀬君だ。弟君達を連れてこちらを歩いてきた。
「あ、何だ?涼太や圭一先生だけじゃなくて
お前らも来ていたのか……」