今だと何とか普通に話せるまでになってきた。
そして自宅に帰ると私服に着替え私は、バイト先の
ショコラに向かった。
もちろんお店に着くと翔馬君に話した。
「えっ?歩斗がケーキ買いに来るの?」
「下の弟君の誕生日なんだって。
誕生日ケーキを買いたいらしいよ!」
接客の合間に言うと驚いた表情をする翔馬君。
しかし微妙な表情になっていた。
何というか納得していないような……。
「何でそれを菜乃に話すかなぁ~?
そんなの俺にメールすればいいのにさ」
「たまたま私が行くから次いでじゃない?」
「だから納得がいかないと言うかさ。
最近仲良くなり過ぎてないか?お前ら……」
えっ……そう?
仲良くってほど仲良しでもないのだが?
そりゃあ最初の頃に比べたら親しくなったが。
だが翔馬君絡みだからで……仲良くし過ぎってほどでもない。
変なの?と首を傾げていると村瀬君が下の弟君を連れて
お店の中に入ってきた。
一度着替えたのか私服だ。
白いシャツに黒い長袖の上着とジーパン。
背が高いし手足が長いからスラッとしてスタイルもいい。
「よう翔馬。聞いていると思うけど
チビの誕生日ケーキを頼むわ」
「あぁ……何にする?璃空
今日誕生日なんだな。おめでとう」
どうやら下の弟君は、璃空君って名前らしい。
璃空君は、ニコッと笑うと一生懸命ケーキを選んでいた。
たどたどしいところが、また可愛らしい……。
あれ?そういえばもう1人の弟君は?
「真ん中の弟君は?」
「あっ?あぁ朔斗なら友達ん家だとよ。
まぁ今日は、コイツの誕生日だからな。璃空。
決まったのか?」
「あのね。あのね。あれがいい。
大きいプリンが乗っている丸いケーキ」