今日もいい天気だな。
学校までの道の途中で私は一緒に行く絋くんが来るのを待っている。
すると、私が待ってた背後からいつも聞き慣れた足音がする。
だから、私は振り向いてとびっきりの笑顔で言うの。
「絋くん、おはよう! 今日も大好き!」って。
毎朝の恒例行事、そこに一緒に来ているマチ子も大吉も私たちのやり取りはもはやスルー。
あえて突っ込んでくるのは、マチ子の妹さち子と大吉の弟良吉くらい。
「今日も絋兄と穂乃香ねぇは仲良しだね……」
小学生二人に呆れた目を向けられても、私は絋くんが好きだから、この行動は辞めない。
「おはよう、穂乃香。くっつくのはやめようか?」
絋くんはクールに剥がそうとするけれど、その耳が真っ赤だから恥ずかしがってるだけなのは分かってるんだ。
やりすぎて嫌われたくはないから離れるけれど、本当はもっとくっつきたいのにな……。
付き合うってなっても、長年の幼なじみの距離からイマイチ進展しなくって私はモヤモヤしていた。