合宿所に到着した後、日が落ちるまで各クラスで勉強会が開かれ、小テストが催された。

 合格点に達した者から自由時間ということもあり、みんな必死だった。

 私が小テストから解放されたのは、夜の九時を回った頃。

 部屋へ入ると、一足先に七海が私の分の布団を敷いて、窓際でお茶を啜っていた。

 私は疲労困憊の顔でそのまま布団に倒れ込む。


「あー! 疲れたー!」


「お疲れ。琥珀にしては早かったんじゃない?」


 余裕の笑みを浮かべる七海に私は口を尖らせる。


「つーか七海、頭良かったの? テスト一位抜けしてたよね!」