「晴香ちゃん! ごめんねー、誘ったのはこっちなのに結構待たせちゃって」


 お母さんは申し訳なさそうに首をすくめながら晴香さん、悠ちゃんのお母さんに謝罪する。

 それに同調するように、私も軽く頭を下げる。


「いいのよー、気にしないで? それにしても……あら、琥珀ちゃん可愛い格好して! 久しぶりね」


 目鼻立ちの整った美人に上から下までジロリと一瞥され、微笑まれた私はいろんな意味で悲しくなりながら愛想笑いを浮かべる。


「あはは……どうも。あ、この間はお土産ありがとうございました。とっても美味しかったです」


「ほとんど琥珀が食べちゃってたしねー」


「お、お母さん!」


 お母さんのまさかの裏切りに慌てながら、私は晴香さんの周りを見渡す。
 けれど、期待通りの成果は得られなかった。

 分かりやすく肩を落とす私に気が付いた晴香さんは、相変わらず笑顔のまま、ある一点を指差して言った。