「あ、あのさ」
「なに?」
「私と友達になってほしいな……って。ご、ごめんね! 図々しいかな」
「いいよ」
「え、いいの?」
額に汗を滲ませながら興奮して目を輝かせる希望ちゃん。
彼女の仕草が可愛くて、私は思わず吹き出してしまった。
「ごめん、希望ちゃん見てたら面白くて。可愛い」
彼女は好きな人のことで一喜一憂する、恋する普通の女の子なのだ。
「私、希望ちゃんのこと誤解してた。希望ちゃんは私を助けてくれた恩人だもん。私と友達になろうよ」
「……いいの?」
「もちろん」
「ありがとう、琥珀ちゃん」
微妙だった中学時代からの関係が和解し、仲良く笑い合った後、授業を欠席した私たちが仲良く生徒指導室に呼ばれたのは言うまでもない。