──あぁ、まただ。
私はまた、同じことを繰り返そうとしている。
どんなに頑張っても、私は好きな人の一番にはなれない。
彼らと彼女らの間には、生まれた時から築き上げられた絆があり、愛情がある。
そこに何も知らない私のような部外者が入り込める場所などどこにもない。
今までずっと抱えてきた思いだからこそ、分かることがある。
「……そう。廈織くんが応えてくれるといいね。花音ちゃんの気持ちに」
私の恋は、実らない。
「はい、ありがとうございます!」
その後の女子部屋は、夜遅くまで恋の話で盛り上がったが、私はどうも楽しめず、その夜はあまり眠れなかった。
この苛立つ気持ちは何だろう。
私はこれからどうしたらいいのだろうか。