フゥー、フゥー、

真っ白い紙に、簡単に書かれた手紙。
こういうのもよくある短い手紙と言うんだろうか?
いま、私はその手紙をボッーとしながらフゥーと息でなびかせ見つめていた。

「キャッ!」

その手紙は息の微風と共に床に落ちた。
私はまだボッーとしながらその手紙を拾う。

「想い出のねぇ。」

私はパサッと手紙を、机に倒し入っていた簡素な白い封筒にいれた。




私は、まだ心をどこかに置いてきたような気分で、夕暮れの街に夕食の買い物に出かけた。
買い物から帰ると郵便ポストを覗く……何もない。


「さぁってと、夕食でも作るかぁ」

少しでも元気に、と準備に取り掛る。