少しわかりにくいけど、海琉が言いたいことはわかる。


つまり、これは私達が見ている「夢が作り上げた光星」で、本当の光星は別の夢でも見てるんじゃないかってことだよね。


「そうであってほしいさ!俺だってこんな夢見たくない!だけど、なぜだかわからないが見ているんだよ!」


状況の確認……と言うよりも、海琉が言う通り本物の光星であってほしくなかった。


そうでなければ、出口を探す意味が見いだせなくなってしまうから。


たとえ出口を見付けたとしても、また眠れば同じ夢を見てしまうわけだから。


だとすると……考えたくないことが私の脳裏を過ぎった。





「ね、ねぇ……だったら、私達はどれくらいこの夢を見なきゃならないの?いつまで見るの?いつになったら……終わるの」





そこまで言って、思い浮かんだのは月菜の姿。


月菜はきっと、出口に辿り着けなかったわけじゃない。


光星と同じように、出口に辿り着いても再びこの悪夢を見せられて、終わることのない死から逃れる為に……。


「そりゃあお前……死ぬまでだろ」


認めたくない。


だけど、状況がその答えを導き出している。


そう言わんばかりに、海琉の声は小さく、弱々しかった。