「お、お前……なんでこんな所にいやがる!わかるように説明しやがれ!あぁ!?光星!」


顔を見るなり、海琉が距離を詰めて光星の胸ぐらを掴んだ。


どうして光星が……。


昨日、出口を見付けて、白い夢から抜け出せたんじゃないの?


え?何がなんだかわからない。


「そ、そんなの俺だって聞きたい。なんで……俺は出口を見付けて目を覚ました!なのになんでここにいるんだよ!おかしいだろ!出口ってなんなんだよ!白い夢ってなんなんだよ!」


光星本人でさえ、何が起こっているのかわからない様子で。


問い詰めても意味がないと判断したのか、手を離して顔を引き攣らせた海琉。


「わ、若葉、これって……どういうことなの?出口を見付けたら、白い夢から抜け出せるんだよね!?なのにどうして光星がいるの!?」


皆パニック状態。


そんなの私にわかるはずがない。


出口を見付けさえすれば、この白い夢を見なくて済むんだとばかり思っていたから。


「う、うるせぇっ!お前ら少し黙れよ!ちくしょう……マジでどうなってやがんだ。いや、お前本当に光星か?本物は今頃何事もなくぐっすり寝てて、俺達が見てる夢の中の光星じゃねぇだろうな?」