そのページには、「シロイユメ」と書かれていて、こう続いていた。




・その「言葉」を知ってはならない。


・「言葉」を知れば、夢を見る。


・夢の中に現れる白い物を見てはいけない。


・それを見てしまったら、決して目を逸らしてはならない。


・それに捕まってはならない。


・夢から覚める場所に辿り着け。


・その場所は、人によって違う。


・これは元の場所に還さなければならない。



何か、気持ち悪い感じがする内容。


月菜のノートだけど、これ以上ページをめくるのはまずいような気さえする。


「……次のページは何が書かれてんだよ。知ってはならない言葉? なんだよそれ。まさかこの『シロイユメ』ってのがそうなのか?」


海琉の言葉に、ハッキリと返事ができる人はいない。


それはそうだよ。


だって、こんな話しなんて……私達の誰も知らなかったから。


「いやいや、だからこんな話は知らないって言ってるだろ。シロイユメって……真っ白な夢って事か?」


気になる……気になるけど、これ以上は本当にダメな気がする。


「ど、どうする? 次のページ、見る?」


きっと、摩耶も私と同じ思いに違いない。


見たくないから、見るかどうかの判断を他人に委ねたいのだ。


そして、見ないという答えを求めている。