時間が経ち、お葬式が始まった。


ホールには沢山の人がいて、私達はホールには入らなかった。


人が多くて入れなかったからというのもあるけど、何より怖かったから。


お葬式は、あれ以上何も起こらなくて。


出棺を見届けた私達は、会場を後にして近くのファミレスに向かった。


お腹が空いたというのもあるけど、これからどうするべきかという話をする為に。



「白い夢の内容は、『夢から覚める場所に辿り着け』『その場所は、人によって違う』ってのが最後の項目だ。つまり、そこに辿り着けば白い夢が終わる可能性があるってことだ」


「じゃあさ、辿り着けなかったら永遠に白い夢を見続けるってこと?白い物に噛まれたら、すっごく痛いんだよ?本当に死ぬのと同じくらい痛いし苦しいし。まあ、死んだことなんてないんだけど」


「嫌なら早く出口を見付けることだ。じゃなきゃ、早瀬のように眠るのが怖くなって、おかしくなって死んでしまうぞ」


ファミレスの窓際の席。


食事をしながら、本格的に白い夢の話をし始める。


「でもさ、月菜みたいに一人になっちゃったらどうすれば良いのよ?白い物を見ていれば襲われないけど、それだと動けないし」