その直後、重く痛い空気は嘘のように晴れて、埃っぽいけど清々しい空気へと変化した。
「ハァ……ハァ……お、終わった……のか」
息も絶え絶えに、海琉が私を見上げて引きつった笑顔を見せた。
「うん……わかるよ。終わったんだって」
目の前の月菜も元の姿に戻っていて、徐々に消え始めている。
「月菜!」
私が呼び掛けると、生きていた頃の優しい笑顔で振り返ってくれて。
「ごめんね。月菜の苦しみをわかってあげられなくて。でも……終わらせたよ。月菜のおかげで終わらせることが出来たんだよ」
「うん。ありがとうね。若葉」
月菜が消える寸前に、そう聞こえたような気がした。
頭の中が、真っ白になって……まるで悪夢の中で出口に触れた時のような感覚に包まれた私は、この悪夢が本当に終わったんだという実感に包まれて。
暖かな光の中で、ゆっくりと目を閉じた。
これは、奇跡や偶然が重なった結果じゃない。
月菜が、和田先生が……光星も摩耶も海琉も、もちろん丸山さんも。
皆が必死に繋いでくれた、ひとつの真実への道。
そこに辿り着けたという、必然の物語。
私はそう思う。
「ハァ……ハァ……お、終わった……のか」
息も絶え絶えに、海琉が私を見上げて引きつった笑顔を見せた。
「うん……わかるよ。終わったんだって」
目の前の月菜も元の姿に戻っていて、徐々に消え始めている。
「月菜!」
私が呼び掛けると、生きていた頃の優しい笑顔で振り返ってくれて。
「ごめんね。月菜の苦しみをわかってあげられなくて。でも……終わらせたよ。月菜のおかげで終わらせることが出来たんだよ」
「うん。ありがとうね。若葉」
月菜が消える寸前に、そう聞こえたような気がした。
頭の中が、真っ白になって……まるで悪夢の中で出口に触れた時のような感覚に包まれた私は、この悪夢が本当に終わったんだという実感に包まれて。
暖かな光の中で、ゆっくりと目を閉じた。
これは、奇跡や偶然が重なった結果じゃない。
月菜が、和田先生が……光星も摩耶も海琉も、もちろん丸山さんも。
皆が必死に繋いでくれた、ひとつの真実への道。
そこに辿り着けたという、必然の物語。
私はそう思う。