「い、一体……一体何を掘り返そうとしているんですかノブリン!い、いや、今までの話で、何となくわかりますけれど」


「すまない丸山。僕達は何十年も前に殺された女子生徒の呪いの中にいる。彼女を見付けないと、恐らく僕達は死んでしまうだろう。だから、彼女の遺体を見付けないといけないんだ。その彼女が、今目の前にいる」


和田先生の話を聞いて、どういう感情なのか、戸惑いを見せた丸山さん。


怯えた表情を見せたかと思うと、左手でバシッと自分の顔を叩いて。


「……何が何だかわからないですけど、わかりました。俺に任せてください」


そう言って、肩に担いでいた機械を下ろした。


その機械に付いている紐を引いて、エンジンを掛けたのだろう。


この静かな廃校に、派手な音が鳴り響いた。


丸山さんが、削岩機を床の盛り上がった場所に当てて。


床に穴を空けて行く。


と、同時に校舎が震え始めたのだ。


この震えのせいか、悲鳴のような声が聞こえ始める。








「アアアアアアアアアアアァァァァッ!!」








「な、なんだこの声は……いや、音か!?」


「そうじゃねぇだろ先生!大丈夫なのかよこれ!校舎が崩れんじゃねぇのか!?」