ピンポーン。
しばらくして、インターホンの音が部屋に響き渡った。
この家で二度、白い物がやってくる時にこの音が鳴っていたから、ビクッと身体が反応してしまう。
焦りつつ、壁に掛けられたモニターを見てみると……。
「やっとご到着か。待ってたぜ、和田先生よ」
海琉がそのモニターから、ドアの解錠ボタンを押して、先生に呼び掛けた。
和田先生は目を擦りながら画面から消えて、玄関のドアが開く音が聞こえた。
そして、階段を上がって私達の前に姿を見せたのだ。
「そ、それでどうだい?考えは纏まったかい?」
「はい……多分、これで合ってると思うんですけど」
私は、海琉と二人で考えたことを先生に話し始めた。
難しい顔をしながら、先生は私の言葉をふんふんと頷きながら聞いている。
そして、結論を話し終わると、先生は大きな溜め息をひとつ。
「そうか……やはりあの高校に。僕もここに向かいながら、そうじゃないかとは考えていたんだ。キミ達は、篠目ふみの死体を見付けて、名前を教えて家に帰すことで、悪夢が終わると言いたいんだね」
「もう、それしか考えられません。それが違うとなると、私達には手の打ちようがありません」