それでも、先生が来るまでに出来るだけ考えるしかなかった。


「じゃあ、話を整理するよ。月菜と海琉、そして多分、進波音の妹が『呼ばれた』日記がうちの学校にあったわけでしょ」


「そうだな。もしかすると、進波音が呼ばれて手にしたのを、今度は妹が手にしてうちの学校に持ち込まれたとするなら、あの廃校と繋がりが出来たってわけだ」


好ましい繋がりではないけど、それならなぜ、うちの学校にそんなものがあるかの説明がつく。


「えっと……その日記の最初の持ち主が、和田先生が調べた『篠目ふみ』で。殺されて……自分が誰かわからなくなって、誰かにずっと一緒にいてほしいって願っているとしたら、どうしてこんな悪夢を見せたりするんだろ」


そこから悪夢の話に飛ぶと、わけがわからない。


「ん……その篠目ふみがよ、一人でいたくないから進波音とか早瀬の幽霊と一緒にいたりして……って、おい。適当に言ったけど、これ間違ってねぇんじゃねぇか?」


しつこいようだけど、私達は眠くて眠くてたまらなくて、複雑な思考は出来ない。


単純に、思ったことを言っているような感じなのに、海琉のその言葉はわかるような気がするよ。


「え、じゃあ……私達も死んだら幽霊になるってこと!?で、でも……和田先生のクラスメイトは死んだんだよね?それらしい幽霊は見たことないけど」