眠くて頭が回らないはずなのに、それだけはすんなり答えを出すことが出来た。


というよりも、他の答えなど用意なんてされていないような感覚があった。


「それで、私達はこれからどうすればいいんですか?どうすれば、この悪夢は解けるんですか!?」


『いや、それは……一つずつ話を整理しよう。呪いの起源であるあの日記が、この篠目ふみの物だとすると、彼女は何を訴えているのか』


何を訴えている……日記の内容は確か。


「自分が誰かわからないようでした。だから『誰か教えて』って。それに、『ずっと一緒にいて』って書いてありましたね」


声に出してみると、明らかに気味が悪い内容だとわかる。


スマホのスピーカーで話しているから、お風呂上がりの海琉も思い出すように首を傾げた。


『そうだね、そうだった。一人は嫌だから誰かずっと一緒にいて、私が誰かわからないから誰か教えて。つまり……どういうことだ。すまない、僕もキミ達ほどではないけど、頭が回らないみたいだ。今は四人でいるかな?だったらすまないが、少しそちらで考えてくれないかな。僕も急いで戻るから』


「い、いえ。今は私と海琉だけです。光星と摩耶は……その……」