学校から出て、海琉が再び光星に電話を掛ける。


「あいつ、一体何してやがんだ。やっとここまで来たってのによ、摩耶とイチャついてんじゃねぇだろうな!」


「お、落ち着いて海琉。仮にそうだとしても、摩耶がそれで正気を保ててるなら、それはそれで……良いかなって思うんだ」


私だって、もうダメだって……もう死にたいって思った時に、海琉に助けられてさ。


もうダメだ、もう少し頑張れるって、何度も何度も繰り返して今、こうしてギリギリで生きている。


誰かが誰かの支えになって、折れてしまいそうな心を保てているならって。


「そんなもんか?俺は、こっちが必死なのに、あいつらがイチャついてるなら一発ぶん殴ってやりてぇけどな!」


「は、はは……そ、それよりさ?朝に海琉が私に言ったことって……私がおばあちゃんになっても、一緒に……いてくれるってこと?」


光星の家に向かう道中、二人で歩きながら、私はチラリと海琉を見てそう尋ねた。


なんか、とても恥ずかしいことを聞いてるような気がするけど……眠気がその感情を上回っているからわからない。


「な、なんでそうなるんだよ。で、でもまあ……若葉がそうしたいってんなら、考えなくもねぇけど」


少し照れながら、顔を逸らしてブツブツと呟く。


こんな時だけど、こういう安心があるから、私は気が狂わずにいられるんだ。