しばらくしてウトウトし始めた私は、スマホを枕元に置いて、照明を消そうとリモコンを手に取った。


「……電気を消すのは怖いな」


真っ暗にすると、どうしても月菜がそこまで来ているんじゃないかなと思ってしまって。


リモコンを枕元に置いて、私は目を閉じた。


何も起こりませんように。


明るいままで眠寝るかなと思ったけれど、恐怖と疲労、そして大きな不安が睡眠を促して。


私は、変な汗をかきながらも、眠りについた。








「おい、若葉。起きろ！おいって！」


誰かの声が聞こえる。


でも、ふわふわしたような感覚に包まれてて。


目を開けると、そこには海琉、光星、そして摩耶が私を覗き込んでいたのだ。


「わ、わっ！何！皆なんで私の部屋に！」


「おいおい、ここがお前の部屋かよ？ここはどう見ても……」


海琉が顔を上げて辺りを見回す。


私も起き上がって辺りを確認すると……ここは？


どこかの学校の教室みたいだけど、廃墟といった感じで、かろうじてそれがわかる程度だった。


そして、微かに聞こえるピアノの音？


「もしかしてこれって……」


「多分な。摩耶が思っているように、『シロイユメ』を見てるんじゃないか？」