「いや、だからさ、あの時の早瀬はマジでヤバかっただろ。気が狂ったみたいに何かを書いててよ。時々奇声を発してたしな」


「何か気持ち悪かったよね。やっぱりおかしくなって、自殺しちゃったのかな」


「ああなる前は良いやつだったのにな。なんであんなふうになったんだか」


私の前の席に集まって、三人が月菜の死について話をしている。


机に突っ伏したまま、ぼんやりと話を聞いているけれど、さっき死を知ったばかりだと言うのに、もう月菜は過去の人みたいで。


私は寂しさを感じていた。


「お前はどう思うんだよ、若葉。早瀬とは小学校から一緒なんだろ?」


前の席の野澤海琉(のざわかいる)が、私の目の前で手を振って見せて尋ねた。


根はいいやつなんだけど、何にでも強がってみせて、それが原因で他の人ともめることがある。


「うん……やっぱり、月菜に何かあったんだと思う。何があったのかはわからないけど」


「そんなの皆思ってるよ。明るくて優しくて、クラスの中心だった月菜が、いきなりあんなになるなんて」


雛木摩耶(ひなきまや)


大人しくて、いつも私と月菜の三人でいたけど、月菜がああなってから、ずっと心配していた。


「何かさ、取り憑かれてるみたいだったよな。いつからだ?早瀬がおかしくなったのって」


そう言ったのは木之本光星(きのもとこうせい)


海琉が起こす問題に頭を悩ませながらも、それを解決している。


私達の中では一番頭が良い。


そう言えばいつからと聞かれたら……多分先週くらいのような気がする。