口をついて出た言葉。


苦しさと痛みと、自分が置かれている状況に耐えられなくなって、ついに私は涙を流しながら弱音を吐いてしまった。


「泣いてても仕方ねぇだろ!若葉が嫌だって言っても、俺はお前を連れて行くからな!こんなところにいる方が嫌だろ!」


私より早く起き上がり、私を抱えるようにして起こす。


選択肢なんて私には与えられていない。


逃げなければ、あの白い物にいたぶられるだけ。


海琉の言葉に応じることも、拒否することも出来ずに、手を引かれて走るしか出来なかった。


もう何度も、死とそれに準ずる苦痛を味わった。


後どれくらいこの苦しみを味わえば良いのかと、生きているのが嫌になる。


「海琉、私つらい……痛いよ!苦しいよ!もう……」


そこまで言った時、私の手をギュッと握り締めて。


「それ以上言うんじゃねぇ!!俺だって痛てぇし苦しいし、死んだ方がマシなんじゃねぇかって思うぜ!でもよ、死んだらお前に会えねぇじゃねぇかよ!俺が生きたいって思えるのは、お前がいるからなんだよ!だから、死にたいなんて絶対に言うな!」


本当に海琉も苦しいのだろう。


涙声でそう訴えた海琉に、私は何も言えなくなった。