「で?どこにあるんすか、そのルーズリーフは」


「いや、僕にもわからないんだが。この学校の中のどこかにあることは確かなんだ。早瀬さんのノートがいつもどこにあるか……キミ達ならわかるだろう?」


月菜のノートは、いつも月菜の机に戻っていた。


つまり、進波音のルーズリーフも、進波音が使っていた机の中にあるってこと?


「この広い校舎で、一つの机を探さなきゃならないのか。骨が折れるな」


「光星、私怖いよ」


「大丈夫、俺が付いてるから。な?」


摩耶があんなになって、それでも光星は見捨てずにずっと付いていたのだろう。


だから、暴言を吐いていても、根っこの方では光星を信用しているんだろうな。


「んじゃあ、手分けしてその机を探すか?夢の中じゃ、机なんてほとんど見なかったけどな」


「いや、バラバラになるのはまずい。キミ達は二人一組で動いてくれないか。僕は一人で大丈夫だからさ」


そうなると、もう組み分けは決まってるんだけど。


「何言ってんすか。先生が一番頼りねぇっすよ。光星と摩耶は二人の方が良いだろ。俺は若葉と先生を面倒見るからよ」


「ああ、俺はそれでいい。見付けたら連絡をくれ」


「え?あの……どう見ても僕が面倒を見る方……あれ?」