眠気に耐えながら、太陽の光を浴びて少しでも目を覚まそうと、動きを大きくしてみたりずっと話続けたり。


なんだか、やる気が起きないというか……倦怠感が身体を包んでいるようで、正直今すぐにでも眠りたい。


でも、眠ったところで眠気が取れないとわかっているから、気が狂いそうになる。


しばらくして家に着き、家の前で海琉を待たせて。


着替えを持って脱衣場に入った。


服を脱いで浴室に入り、シャワーを浴びる。


「寝ちゃダメ。寝ても、この眠気は取れないんだから我慢して」


正面にある鏡を見詰めて、そう独り言を呟く。


そう言えば、夢で月菜に殺されたけど、印が増えているわけではないみたいで。


身体中、どこを見ても昨日付いた印はなかった。


と、言っても、それまでに付いた印が消えてるわけじゃないんだけど。






「……いよ」






「うん?」


突然、耳元で何か声が聞こえたような気がした。


だけど、浴室には当然私しかいないし、気のせいかなと、ボディソープを手に取って身体を洗い始めた。


けれど、その声はまた聞こえて。






「……なさいよ。……ほら、もう寝なさいよ」







ハッキリと聞こえたその声に、正面の鏡を見ると……。


私の首にある人の顔の印が、ニタニタ笑って声を発していたのだ。