左右に揺れるのが大きくなったような。
黒い影も大きくなったし。
まさか、徐々にここに近付いているの?
そう考えると、身体中を撫で回されるような気持ち悪さに包まれた。
「か、海琉。見るのやめようよ。何か……気持ち悪いよ」
「そ、そうは言ってもよ。若葉は良いかもしれねぇけど、ここは俺の家なんだぜ?」
「だけど!」
私がそう言って、止めようとした時だった。
ピンポーン。
ピンポーン。
ピンポーンピンポーン。
ピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーン。
「うおおおおおっ!?」
「きゃあああああああっ!!」
私達が悲鳴を上げたのは、その音にではない。
その音に合わせて、カタカタと身体を左右に揺らして近付いてくる人影がカメラの前までやって来て、一瞬顔が映ったと思ったら、突然人影が消えたのだ。
「な、なんだよ今の!?」
「だ、だから言ったじゃない!白い物が見えたって!ここまでやって来たんだよ!私を追って!」
「だとしたらどうして俺に見えてんだよ!昼間は俺には見えなかったぞ!?」
カメラは再び何もない景色を映し出している。
正直、今のが白い物だったかと言われたらどうかはわからない。
顔がよくわからなかったし、もしかしたら違うかもしれない。
「どうせ近所のガキのイタズラだろ!もう一人、カメラに映らない位置にいるに決まってる!」
「れ、冷静になってよ!!こんな時間に、どうしてそんなイタズラしなきゃならないのよ!」
私の制止を振り切って、怒ったように階段を下り始めた。
「ま、待ってよ!」
こんな時に一人になるのだけは嫌だ。
私も海琉を追って、階段を駆け下りた。
黒い影も大きくなったし。
まさか、徐々にここに近付いているの?
そう考えると、身体中を撫で回されるような気持ち悪さに包まれた。
「か、海琉。見るのやめようよ。何か……気持ち悪いよ」
「そ、そうは言ってもよ。若葉は良いかもしれねぇけど、ここは俺の家なんだぜ?」
「だけど!」
私がそう言って、止めようとした時だった。
ピンポーン。
ピンポーン。
ピンポーンピンポーン。
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「うおおおおおっ!?」
「きゃあああああああっ!!」
私達が悲鳴を上げたのは、その音にではない。
その音に合わせて、カタカタと身体を左右に揺らして近付いてくる人影がカメラの前までやって来て、一瞬顔が映ったと思ったら、突然人影が消えたのだ。
「な、なんだよ今の!?」
「だ、だから言ったじゃない!白い物が見えたって!ここまでやって来たんだよ!私を追って!」
「だとしたらどうして俺に見えてんだよ!昼間は俺には見えなかったぞ!?」
カメラは再び何もない景色を映し出している。
正直、今のが白い物だったかと言われたらどうかはわからない。
顔がよくわからなかったし、もしかしたら違うかもしれない。
「どうせ近所のガキのイタズラだろ!もう一人、カメラに映らない位置にいるに決まってる!」
「れ、冷静になってよ!!こんな時間に、どうしてそんなイタズラしなきゃならないのよ!」
私の制止を振り切って、怒ったように階段を下り始めた。
「ま、待ってよ!」
こんな時に一人になるのだけは嫌だ。
私も海琉を追って、階段を駆け下りた。