私もソファからそのモニターを見ていたけど、カメラの前には誰もいないのか、人の姿は見えなかった。


こんな時間だし、一体誰が来ると言うのだろうか。


「イタズラかよ。それとも故障か?」


何も映っていないモニターを見て、首を傾げる海琉。


でも……。





ピンポーン。




また、インターホンが鳴ったのだ。


「……ね、ねえ。こんな時間に誰なの?」


「知るかよ!でも、何かおかしいんだよ」


何がおかしいのか、ソファから立ち上がり、私もモニターの前に移動して確認する。


ライトが照らしている、家の前の砂利。


カメラの前には誰にもいなくて、誰かが呼び鈴を押しているわけじゃないようだ。


「ほら、ここ見てみろ。誰か……いる」


海琉が指さして見せたモニターの上部。


微かに蠢く何かがそこに映っていて……左右に揺れていたのだ。


そして、また鳴るインターホン。


「な、なんだよこれ。やっぱり壊れてんのか?カメラの前には誰もいないからな」


「う、うん……気味が悪いよね」


そう言いながら、カメラの上部に映る人影を見ていたら……あれ?


少し、大きくなった?