海琉の言葉に甘えて、今から家に行く事に。


幸い白い物は現れなくて、無事に海琉の家に着くことが出来た。


見るからに新しい家。


「ほら、遠慮しないで上がれよ。一人暮らしだから、気を遣う必要もねぇしな。念の為に靴を履いたまま上がれ。誰もいねぇから気にすんな」


「え?この家に一人で暮らしてるの!?ご両親はいないの?」


「ああ、ここは元々親戚の家でよ、詳しい話はわからねぇけど親父がこの家を建ててさ。んで、俺が住んでるわけよ」


よくわからないけど、きっとお金持ちなんだろうな。


一階には部屋が二つとトイレ、浴室。


二階にリビングとキッチン、トイレと寝室があるらしく、海琉に付いて二階に上がった。


「うわぁ……なにこれ、顔に似合わずセンス良いじゃない」


キッチンが広く、対面式のカウンターになっていて、そこに椅子があるから、本当にお店のカウンター席みたいになっている。


リビングの方は大きなテレビに大きなソファ。


ベッドも大きくて、本当に一人でこんな家に住んでるのかと思ってしまう。


「顔に似合わずは余計だ!チッ!知られたら溜まり場にされると思って誰にも言わなかったんだよ」


テレビの前のソファに腰を下ろして、部屋を見回す。


意外と几帳面なのか、綺麗に整理されていて、普段の海琉とは別人の家かと思うほどだ。