それから、私達は月菜の家に向かった。
お通夜の時間にはまだ早いけど、とりあえずこのノートを早く手放したかったから。
準備で忙しいと思うけれど、私は月菜の両親とは面識があるし、邪魔にならない程度に渡せればと。
月菜の家、インターホンのスイッチを押すと、おばさんらしき人の声が。
『はい……』
「あ、あの。月菜の友達の若葉です」
『若葉……ちゃん?』
そんな短いやり取りをすると、少しして玄関のドアが開いた。
ずっと泣いていたのか、目が真っ赤で、私の顔を見ると無理矢理作り笑顔を向けてくれた。
「えっと……月菜のノートが机の中にあって、それを持ってきたんですけど……え? あれ?」
慌ててバッグの中を確認するけど、入れたと思ったノートがない。
「あれって……若葉、お前まさか……」
海琉が、私が焦っているのに気付いていたのか、呆れたように尋ねた。
「が、学校に忘れたみたい……ごめんなさいおばさん! すぐに取ってきます!」
お通夜の準備で忙しいはずなのに、無駄な時間を使わせてしまったと、私の間抜けっぷりが嫌になる。
でもおかしいな……絶対に入れたと思ったんだけど。
「若葉ちゃん……ううん。いいのよ。それよりも上がってちょうだい。月菜にお別れを言いに来てくれたんでしょ?」
お通夜の時間にはまだ早いけど、とりあえずこのノートを早く手放したかったから。
準備で忙しいと思うけれど、私は月菜の両親とは面識があるし、邪魔にならない程度に渡せればと。
月菜の家、インターホンのスイッチを押すと、おばさんらしき人の声が。
『はい……』
「あ、あの。月菜の友達の若葉です」
『若葉……ちゃん?』
そんな短いやり取りをすると、少しして玄関のドアが開いた。
ずっと泣いていたのか、目が真っ赤で、私の顔を見ると無理矢理作り笑顔を向けてくれた。
「えっと……月菜のノートが机の中にあって、それを持ってきたんですけど……え? あれ?」
慌ててバッグの中を確認するけど、入れたと思ったノートがない。
「あれって……若葉、お前まさか……」
海琉が、私が焦っているのに気付いていたのか、呆れたように尋ねた。
「が、学校に忘れたみたい……ごめんなさいおばさん! すぐに取ってきます!」
お通夜の準備で忙しいはずなのに、無駄な時間を使わせてしまったと、私の間抜けっぷりが嫌になる。
でもおかしいな……絶対に入れたと思ったんだけど。
「若葉ちゃん……ううん。いいのよ。それよりも上がってちょうだい。月菜にお別れを言いに来てくれたんでしょ?」