海愛はそう言って、満面の笑みを浮かべた。
もっとわがまま言ってくれていいのに。
幸せなはずなのに、僕の心は寂しさを覚える。
僕は眉を下げながら、海愛に優しく笑いかけた。
「分かった。じゃあ、来週の日曜はずっと一緒にいよう」
日曜まで一週間。これからなにかプレゼントを用意するにも、今からでは大したものは用意できない。それならば、ささやかでも海愛の願いを叶えてあげたい。
愛する人が生まれた大切な日を、共に過ごせる喜びを共有したい。
「本当にそれでいいの?」
再度海愛に確認するが、「しつこい」と怒られてしまった。