満面の笑みで両手の上にプレゼントを乗せ、僕の前に差し出す海愛。
「ああ、そうだ。僕も用意してたんだ」
僕は机の引き出しから細長い箱を取り出した。青いリボンで包装された箱を手渡され、海愛は不思議そうに首を傾げる。
「じゃ、一緒に開けようか」
「うん!」
せーの、と同時に贈り物の包装を解いた。
海愛から僕への贈り物は、腕時計だった。
「海愛、ありがとう」
「えへへ、どういたしまして」
銀色に輝く腕時計を見つめながら、僕は微笑んだ。
「私も、ありがとう、蓮」
海愛は受け取った贈り物を大切そうに両手で抱えた。
僕からの贈り物は、花のモチーフが施されたネックレス。
「つけてやるよ」
「うん、ありがとう」
ネックレスを受け取り、僕は海愛の背後に膝を下ろす。髪をかき上げ、金具を留めると、海愛の胸元に二つ目のネックレスが揺れた。