宗助はソファーから腰をあげると、
「紅茶淹れてくる」

そう言って桑田の横を通り過ぎた。

夏々子は視線で宗助の姿を追う。

宗助は彼らの横を通り過ぎると、部屋を出たのだった。

バタンと、ドアの閉まる音が部屋に大きく響いた。

「…やっぱ、迷惑やったかな?」

宗助が出て行ったドアに視線を向けると、荒畑が呟くように言った。

「そんな…迷惑な訳ないじゃないですか!

宗助さん、きっと照れてるんですよ!」

荒畑を励ますように、桑田が返した。

「桑田くん…やったかね?

優しいやね」

そんなことを荒畑に微笑みながら言われた桑田は、今にも失神寸前である。