「えー、何だよ。

それくらい、誰だってあることだろう?」

文句を言うように返した桑田に、
「ないね」

夏々子と瑛太は声をそろえて返した。

「んだよー」

ブーブーと文句を言っている桑田を無視すると、夏々子は隣にいる宗助に視線を向けた。

宗助の口からBIRDMENとの対談を告げられたのは、2週間前のこと。

紅白歌合戦の出場と同時だった。

今思うと、その時から宗助の様子はどこかおかしかった。

憂うつ…とでも言うのだろうか?

宗助はそんな様子だった。

対談の日が近づいてくれば近づいてくる程、宗助の様子が重くなって行くのが見てわかった。