「い、インフルエンザですか…」

桑田は呟くことしかできなかった。

一体いつインフルエンザにかかっていたと言うのだろう?

インフルエンザになったのにも関わらず、宗助は桑田のことを待っていたのだ。

「後少しで発見が遅かったら、肺炎になっていましたよ」

やれやれと息を吐いた医者に、
「は、はあ…」

桑田は返事をすることしかできなかった。

その後、桑田は宗助の病室へと足を向かわせた。

そっと病室に顔を出すと、宗助は落ち着いたと言うように眠っていた。

「何をやっているんだよ、あんたは…」

その寝顔に向かって呟いた後、桑田は病室を後にした。