しかし…無事にメジャーデビューができたのはいいものの、そこで待っていたのは鳴かず飛ばずの日々だった。

CDを出しても全く売れない。

ライブをやっても、お客さんが1人くればいいと言う状況である。

厳しい現実を目の当たりにしたメンバーは絶望するしか他がなかった。

ついには事務所からも見放されて、契約は解除されることになってしまった。

行き場を失くしてしまったバンドは解散を余儀なくされた。

ちなみに桑田本人は解散ではなく、“自然消滅をした”と言っている。

メンバーが次々と故郷へ帰る中、両親から勘当を言い渡された桑田は故郷へ帰ることができなかった。

なので、この場所で肉体労働のアルバイトとサポートドラマーの仕事で日々の生計を立てていた。

もう2度とあんな思いはしたくないと、桑田は心の底から思った。